2012年04月15日

バルザーニ大統領、シリア反政府派への武器供給反対

イラク・クルド地区公式サイトで、バルザーニ大統領は、米国5日木曜日国際会議の場でシリアへの支援は武器供与で無い形で行うと発言したと発表している。


イラク・クルド自治区バルザーニ大統領は、ワシントン近東政策研究所でのスピーチで将来のシリア政府は民主的連合的な政治体制でクルド人とその他全てのシリア人の権利が守られることが重要だと話した。弾薬の供給はしないが、モラル、政治的、経済的な援助はするという。

バルザーニ大統領の発言は、ヌーリー ・マリキイラク連邦政府首相の意見とははっきりと違う。同首相は、今週、アサド政権は崩壊せずシリアの体制転覆に導くあらゆるプロセスに反対する、と発言している。

今回の訪米中に、二度オバマ米大統領に会い、バイデン副大統領にも水曜日に会い、クルドへの協力とイラク内政問題解決支援を要請している。

大統領はイラクは深刻な問題に直面していると言う。首都バグダードでは、ある一人の男が、首相であり、最高指令官であり、防衛大臣であり、内務大臣であり、諜報機関長である。最近では中央銀行総裁を権力化に置こうとしている。

また、イラクは権力分有すべきとの見解を示し、もしそれが不可能ならばクルディスタンで今後の方向性について国民投票にかける必要があると発言した。具体的な内容は示されなかったが、クルディスタンの独立と想像される。

マリキ政権はクルディスタンに与えられた石油に関する契約締結権への合意を破り、武力で全権を支配しようとしているという。イラク軍は国家の軍隊であるべきで、ある個人のものではない。

前首相のイヤード・アッラーウィーの公の場で米大統領の人選の非難をした。オバマ大統領選任であるアメリカ国家安全保障会議の職員、ブレット・マクガークをジム・ジェフリー駐イラク米大使に代えることの非難だが、これに対してバルザーニは反対したという。

アッラーウィー前首相はマクガークはマリキに近すぎると言っていた。もしアッラーウィー前首相が意見を求めたならば何も発言すべきではないと言っただろうとバルザーニは述べている。

クルディスタンに亡命中のタリク・ハシミ副大統領に関しては擁護する発言をした。副大統領はサウジアラビアに滞在しているが帰国すると約束していると述べた。


Kurdish leader: No to arming the Syrian opposition


この文章を見るとイラク共和国政府はシリア・アサド政権支持派である。米国滞在中のためかバルザーニの発言はシリアクルドの連邦制移行支援といったところまでのものでは無い。現在のシリア反政府派の意見が集約されないのはそれぞれの主張がありそれが権利として認められないからである。バルザーニの言う「全てのシリア人の権利」は言語明瞭であっても意味を成さないことになる。更にトルコが反アサド勢力に近くなるほど、クルド人の地方自治より前の段階の憲法へのクルド人の存在明記すら難しくなる。資金援助にしても直接武器を渡さないと言っているに過ぎない。ただしシリアのクルド側は武力闘争には積極的でない。

今回、バルザーニ大統領のマリキ首相批判にイラク共和国中央銀行総裁への影響力行使が加わった模様だ。


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タリク・ハシミ副大統領
パイプライン爆発するも輸出に問題なし - 対シリア強硬姿勢グループ カタール、サウジアラビア、トルコ

逃亡中のイラク副大統領タリク・ハシミ氏、イスタンブルに到着


クルド系シリア人
シリア問題、アルビルで会議 - サッカー場
posted by taka at 16:45| ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月11日

パイプライン爆発するも輸出に問題なし

ロイターなどによると4月5日トルコ南東部、シュルナク県イディル地区で爆発がありパイプラインの停止に至った。


トルコエネルギー当局はシュルナク県イディル地区で爆発がありパイプラインの停止してと発表した。第二パイプラインもセキュリティ上のため数時間停止した。トルコ保安当局は同時爆発が3つあったとしている。

後に、クルディスタン労働者党(PKK)が犯行声明を出した。パイプラインの妨害・破壊工作活動は良くあることとされている。

イラク石油省のスポークスマンはキルクーク・ジェイハン間の送油は再開していると発言した。イラク国営北部石油会社は港に備蓄があるため輸出には影響が無いとしている。2百万バレルがトルコ・ジェイハンに備蓄されている。

このパイプラインはイラクの原油輸出量の4分の1を賄い、繰り返し攻撃にあっている。イラクの石油ハブであるキルクークからトルコのジェイハンの港まで970キロメートル(600マイル) あり、能力としては日量1.6百万バレルあり、通常450千から500千バレル送油される。

石油の売り上げはイラク政府の収入の大部分を占め、GDPの3分の2に達する。殆どはイラク南部から原油が輸出される。


UPDATE 3-Blasts temporarily halt Iraq oil flow to Turkey

LEAD: Iraq resumes oil flow after pipeline blast in Turkey Eds: Releads with export resumption; adds quotes

Jihad had earlier said an explosion hit the pipeline in Turkey at about 1:20 am (2220 GMT), halting exports.




シュルナク県イディル市はシリア国境近くの北部にある町で、さらに東に移動すればトルコ、シリア、イラクの三国境点に近づく。

フィラットニュースにより、クルディスタン労働者党(PKK)が犯行声明がだされたようだ。

クルディスタン労働者党(PKK)の今回の破壊活動はトルコ領内で実行されたが、対象はトルコなのかイラクなのかについての言及は無い。

イラク・クルド自治区政府保護下のスンニ派ハシミ副大統領の訪問先が、カタール、サウジアラビア、トルコとなっている。シリアに対する強硬姿勢を取っているとされている勢力だ。イラク・クルディスタンもトーンは控えめだがシリア内クルド人支持のため反アサド政権派である。クルディスタンと対立するイラク共和国連邦政府はシーア派マリキ政権である。アラブ諸国はイラクの後ろにイランがいると警戒するのは最もである。そのイランはロシアや中国と同じく、シリア支持ないしは軍事介入反対の陣営になる。これが表層の動きである。ただし例として武器や戦闘員がイラク国境からシリアへ侵入との情報もあり、また中国とトルコの取引が断絶したわけではないので実際のところは不明だ。

ホルムズ海峡封鎖危機が叫ばれているが石油収入に頼るイラクは手詰まりなのか勝機があるのか追い詰められるところまでは行かないのか楽観視しているのかは不明である。



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posted by taka at 08:45| ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月10日

逃亡中のイラク副大統領タリク・ハシミ氏、イスタンブルに到着

9日ガルフニュースはAFP電で、イラク副大統領タリク・ハシミのトルコ到着を伝えている。

スンニ派であるハシミ副大統領はサウジアラビアからイスタンブルに到着した。今月カタールから始まり、サウジアラビアのリヤドで5日間すごした後トルコに到着した。彼の滞在時は政敵のマリキ首相が辞めない限りサウジアラビアに留まると考えられた。

しかし、副大統領の側近者はイラク・クルディスタンに戻ると発言している。副大統領が最初カタール入国した時はシーア派主導のイラク政府は引渡しを要求した。これはカタール政府により拒絶された。

スンニ派副大統領はイラク連邦政府によってテロ容疑で指名手配されているが、それはマリキ首相により捏造されたもので激しく否定している。



Fugitive Iraqi Vice-President Al Hashemi arrives in Istanbul
Published: 21:15 April 9, 2012

Fugitive Iraqi vice president on Saudi pilgrimage

Iraq urges Qatar to hand over fugitive VP Hashemi

Qatar says Iraq's fugitive Vice President Tariq al-Hashemi arrives for 'official visit'


'Iraqi VP seeks asylum in Jordan'


ガルフニュースはアラブ首長国連邦(UAE)に本拠を置く会社である。



[ハシミ副大統領]
12月19日イラク内務省捜査委員会逮捕状発行
1月4日ハシミ副大統領ヨルダン亡命打診記事(イラン国営プレスTV)
3月4日イラク内務省、ハシミ副大統領のクルディスタンからの逃亡の可能性に言及
4月1日ハシミ副大統領イラク・クルディスタンからカタール到着
4月4日副大統領サウジアラビア到着
4月9日トルコ到着

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イラク・クルディスタン
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イラク連邦政府とクルディスタン政府の対立


サウジアラビア
イラク、サウジアラビアのヤンブー港経由代替案浮上 - 外交関係の修復が必要


カタール
バチカン、武装グループがシリア・ホムスでキリスト教徒民族浄化と非難

カタール、シリアに軍事介入をアラブ諸国に提案か


トルコ
イラクのハシミ副大統領、アル・アラビーヤでインタビュー - トルコ外務大臣

posted by taka at 08:30| ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
クルドニュース
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