2012年04月10日

クルド系シリア人の行方 アラブ系、クルドの要求を恐れる

シリア反政府派はクルドの要求は呑めない。

クルド系ルダウ紙7日の記事では、3月27日のシリア反政府集団のイスタンブルでの会議ではクルド系参加者は怒って退場した。非中央集権化の確約がないからだ、と報道している。

3月31日シリア国民評議会(SNC)の創設者ハイサム・マレーは、アル・アラビーヤテレビでクルドの要求は不法だと話した。また、トルコはクルドを「シリアの友人」から除外することを示唆したと言う。これに対してシリアのクルド人は怒りトルコの意図に対して疑念が生じた。

ロンドンのクルド・シリア民主党代表、Heyam Aqilは、トルコのシリア反政府派に対する影響力は非常に明白だと言う。トルコ政府はシリアの新憲法にクルド人の存在を決して認めないだろう。

シリア系米国人でシリアの専門家のOmar Hossinoは、トルコはSNCとKNCとの間の最大の障害物だという。
トルコはシリアのクルド人が自治権を持つことを恐れている。それはトルコ内部にその圧力が増すからだ。

しかしながら、連携の障害物はトルコだけではない。アラブ系シリア人はクルド人の要求に当惑している。というのはアサド政権転覆が主要な要求のはずだが、クルドは連邦制を要求してくるのは不自然でこじつけだ。クルドの要求する分離または連邦制はシリアを分解させる。ハイサム・マレーのコメントにあるように、これは革命を利用して自分たちだけの利益を得ようとタダ乗りしている。

クルド青年グループのカワ・ラシッドは、彼らは反政府勢力にサウジアラビアとカタールから武器を供与するつもりだと言う。クルドは武器供与に反対の立場で平和的解決を求める。クルドは言語の権利だけでなく、連邦制を要求する。しかしアラブは連邦制に反対だ。であるが故に合意できない。

米国で活躍するOmar Hossinoは米国が最も有力な調停国だという。米国がシリア国民評議会(SNC)に対してクルドの要求に歩み寄らせ、またKNCに妥協させる。もしクルド国民評議会(KNC)をシリア国民評議会(SNC)側に歩み寄らせなければ、彼らは、トルコのクルディスタン労働者党(PKK)の支流と認知されているPYDの方に流れていくだろう。それはトルコやシリア国民評議会(SNC)にとって利益とはならないはずだ。クルディスタン労働者党(PKK)は既にカーミシュリーとアムーダを抑えている。

Syrian Arab Opposition Fear Kurdish Demands




シリア反政府グループのアラブ系シリアの背後にはトルコがいるというのは自明だが、シリア・クルド系は合流しているもののチュニジアの首都チュニスでの会議以来アラブ系の立場は二転三転している。反政府グループではあっても将来シリアを、連邦制といえども、国を分割することには合意が難しいからだ。トルコ側に至ってはクルド人の存在を認めるというところから困難を感じる。これがシリアで無く、トルコで起きるとしたらという考えがよぎる。しすると今まで合流できなかったシリア・クルド系の別のグループ、PYDとの連携も一つの選択肢になってくる。これが上述のものだが、かしながら、クルド国民評議会はPYDはアサド政権と繋がっているのではないかという疑念を持っている。更に武器の供与に対する考え方の違いもでている。

アサド政権寄りの疑いがあり且つトルコ・クルディスタン労働者党(PKK)との繋がりを指摘されているPYDからすればシリア・クルド国民評議会はイラク・クルディスタンのクルディスタン民主党(KDP)によって組織された傀儡とされるだろう。

反政府グループがまとまらなければアサド政権にとっては有利となる。

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posted by taka at 05:30| ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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